さむのはてぶろ

テレビの感想とか書くやつ

2018/10/27(2) 「たぶん、あした。 ~緑の花~」 (劇団銀河)

大阪福島はABCホールにて、劇団銀河さんの「たぶん、あした。 ~緑の花~」を観てまいりました。10/27 18:00の回です。

初めましての劇団さんでした。ただ在阪局のテレビを観てると、たぶんどっかでどなたかは目にしてるんだろうなーとも思ってます。今回ご出演されていなかった大久保ともゆきさんは「おはよう朝日です」(ABCテレビ)でよくお見かけしますね。今回は運営スタッフでいらっしゃったのかな? ホールのドアの前にお立ちになってた方だと思うのですが、そうだとしたらまさかこんな所でお目に掛かれるとはと驚きました。

 

まずはあらすじを劇場で頂戴したパンフレットより引用します。

自閉症の甘野ココロは、亡くなった母親の形見の壊れたカメラをいつも大事そうに持っている。兄の聡太、弟の譲二は、ココロの面倒を献身的にみていた。三人の父親、健三が定年退職の時期を迎え、家の事を手伝ってくれる事もあり、聡太はそろそろ結婚かという話が進んできた頃、ココロに不思議な異変が起きる。10年前に亡くなった母親エリカが、ココロの中に現れたのだ。エリカは一体何の為に現れたのか? 甘野一家は、どうなっていくのか? そして、思いもよらない事件が…。

このあらすじに出てくる要素がほぼ全てトラブルにつながるんですよね。ココロのハンディキャップ、解離性同一性障害の罹患、思春期、父子家庭、万引き、失恋、DV、土地転売による刑事事件。ここまで詰め込むかっていうぐらいのトラブルのオンパレード。普通のココロの状態だけで割とお腹いっぱいなのに。

そこに加わるのが、一部の役者さんが一人二役以上を担っているという点。勉強不足で皆さん存じ上げてないので役名と顔を憶えるのに精一杯でした。物語がかなり進んでからやっと何となく憶えられて、しかししばらくして終演、ぐらいの勢いでした。

要は混乱する要素が色々あったなと。

 

色々起こりながらも、物語の後半では、ココロの多重人格がSF的に作用して、ほぼ全ての事案を解決してくれるという。解決できない問題もあるんですけどね。失恋とか。

ただ、切り替えて前に進んでいくメッセージ性があったのも確か。起こった事件が必ずしも良い方に行く訳じゃない。前に進んでいける幸せはあったけど、ほんのり幸せなぐらいでしたね。不幸の量的に大きな幸せがあればもっとスカッと観られたかもしれませんが、ないものねだりと考えておきます。現実はそんなもんですもんね。今回ぐらいが丁度良かったのかも。

また別の視点では、物語が家庭を中心に描かれていたせいか、問題だらけの中にも温かみが感じられて良かったですよね。その温かみの中に死んだ母親の存在を含めるかどうかは悩みますが…。ただまあ、死んだ人が蘇るっぽいことは確実に発生していて。蘇る系は個人的に弱いので、勝手に温かみを感じて泣いていたのは事実です。無論、成廣さんの演技の賜物でもあるかとは思います。

 

お芝居のサイドメニュー的な所だと、笑いもそれなりにありましたね。会場のウケも良かったかなと。浜木さんのハゲネタは特にウケてましたね。ハゲはどこ行っても鉄板。ココロのセリフでも、明らかにウケを狙ったものが何個かありましたね。重くなりすぎないという効果がありましたね。

 

演者さんについて。前述の通り、あやふやな点があるので、間違えるのも申し訳ないので確実に合っているだろう点を。全部書き出せずにほんと申し訳ないです。

成廣典恵さん。ココロはハンディキャップを持ってて動作・言動に特徴がある難しい役。その上でココロとその母親を入れ替わり立ち替わり演じてらっしゃったのですが、それが上手だから本当にお見逸れしましたという感じ。具体的には声が素晴らしくて。大いに涙してしまいました。翌日に公演のチラシ見ても泣けるぐらい。

浜木克行さん。イロモノだけに挙げるのはずるい気もしますが…。しかし笑いをほぼ一手に引き受けて、ちゃんと消化なさっていたのが素晴らしかった。このお芝居もある意味ではこの方ありきだったのかなとも思います。

古川輝明さん。父役。下ネタの時のノリ方が半端なかったですね。見方によっては浜木さんと双璧でした。

 

お土産があったり撮影会があったりしたことも含め、老舗劇団ならではの安定感を到るところで感じ取った公演でした。2018年公演が今回ということで、来年の公演があればまた拝見したいです。ありがとうございました。