さむのはてぶろ

テレビの感想とか書くやつ

2018/12/01(2) あやし草紙 (演劇集団よろずや)

■観てきた舞台

演劇集団よろずやさんの『あやし草紙』

@大阪天王寺 浄土宗應典院 本堂

2018/12/01 16:00~

あやし草紙 | 演劇・ミュージカル等のクチコミ&チケット予約★CoRich舞台芸術!

 

■感想

初めましての劇団さんでした。

観劇の理由はチラシにあった今公演の概要でしたね。サスペンスっぽくて面白そう。でもあんまり日本史わかんない。そんな葛藤があるまま應典院に乗り込みました。

 

結果から言うと、非常に面白かったですね。サスペンスであることは当たってました。でもそこじゃないことが全然違っていました。

何が違っていたか。日本史の知識が不要ということですね。誰が生きていたとか、柳田國男さんって誰?とか、時代背景のお勉強とか、そんなん全く不要。ただひとつだけ目を通しておいておくべきなのが、アンケート用紙などと一緒に開演前に頂戴できる「解説」と書かれたペラ資料。私は開演前は情報を積極的に入れないポリシーを持っていますが、流石に今回は何も分からんということで「解説」を読んだのが正解でした。これのおかげで「誰やねん この人は」という邪念による集中の妨げが減ったのが功を奏しましたよね。

うだうだ書いたのですが、評伝劇ベースということを除けば、普通に面白いサスペンスでしたね。ドラマと言えばサスペンスぐらいしか観ない私でも楽しめました。また別のストーリーの捉え方として登場人物の濃さがありましたね。10名以上という小演劇にしては割と大所帯の座組ながら、一人ひとりの物語がちゃんと描かれていて(サスペンスという性質上当然かもしれませんが)。終演後、気が付いたらお腹いっぱいになってましたよね。幸せ。

 

あとは、上手く言葉に出来ないんですけど、感心したから書いておきたいことがあって。脚本・演出の妙なんですけど、舞台上に出てる役者さんがモブに切り替わったタイミングで、ヒソヒソ話とかする時に本当に何かのセリフを発してるんですよね。例えば上手にスポットライトが当たって、下手の数人に光が当たらない時に、その下手の数人も何か喋ってて。そういう演出ポリシーなんでしょうか。

 

■気になった役者さん

座組全員に言えることですが、会話劇なのでセリフの量も凄まじいのに、噛む回数がほぼ0でしたよね。後半にどなたかが1回あったぐらいで。これは本当に凄かった。

 

折口信夫役、赤穂神惟さん。上手かった。赤穂さんの演技によって描き出された世界観が溢れている中で、素知らぬ顔で笑いを取っていく所なんか本当に素敵でした。

柳田國男役、寺田夢酔さん。役柄上当然かもですが、それでも痺れるぐらい格好良かったですね。大人の余裕が漂ってきて、今までの他のお芝居では拝見したことのない感覚。

松井須磨子役、竹田朋子さん。格好が凄かったすね。私も前方中央という一番衣装の凄さが堪能できる場所に偶然にも陣取ってたので迫力も一入。

波多野秋子役、鈴木ありささん。声は大丈夫だったんでしょうか? 何とか最後まで持ってよかったです。

小山内薫役、森光冬さん。お芝居が濃厚で惚れる。

伴林警部補役、川村和正さん。座組で唯一存じ上げていた方。それでも出会いが「あきたらず」だったのでお芝居は初めて。コントっぽくやりはるのかな?と勝手に思ってたけど全然役者さんでした。クセと笑いのある、観客の心の拠り所。結構好きでした。

 

■まとめ

千穐楽がまだなので核心を用いながら書けずに歯痒いのですが、面白い作品というのは確実に言えることですね。客層のご年齢も高めで、演る方も観る方も大人の芝居だったように思います。

そう言えば「オー・マイ・リョーマ」もよろずやさんの作品だったんですね。演劇をちゃんと観始めようかという時期で、気にはなったけど歴史苦手さんなのでスルーしちゃったなあという記憶が蘇ってきました。ただこれからはそんなことはしないはずです。なぜならよろずやさんの作品だから、ということで。

また一つ、観劇の幅が広がって良かったです。ありがとうございました。